記事一覧
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歴史・文化
コーヒー豆の袋は小さくなったのか|統計の調査銘柄は「450〜500g入り」から「200〜260g入り」へ
総務省の小売物価統計調査は、毎月値段を調べるコーヒー豆の商品を「基本銘柄」として決めています。その袋の大きさは、2008年の改正で「450〜500g入り」になり、2011年に「400〜450g入り」、2021年に「320〜350g入り」、2026年5月には「200〜260g入り」へ改められました。メーカーの容量変更の発表と突き合わせながら、統計の定義の改正履歴から袋の変化を読みます。 -
歴史・文化
コーヒーに関税はかかる?|生豆は無税、焙煎豆とインスタントは原産国で税率が変わる
日本の関税定率法の別表は、いっていないコーヒー(生豆)を無税、いったコーヒーを20%、インスタントコーヒーを12.3%としています。実際にかかる税率は原産国で変わり、税関の実行関税率表(2026年8月8日版)では、いったコーヒーはWTO協定税率12%、特恵税率10%、多くの経済連携協定で無税です。「コーヒーに関税はかからない」が当てはまる範囲を、法律・税関・農林水産省の資料で確かめます。 -
歴史・文化
円安はコーヒーの値段をどれだけ押し上げたか|2011年は円高が打ち消し、2022年以降は円安が上乗せした
日本銀行の輸入物価指数には、外貨建ての値動きを映す契約通貨ベースと、為替を掛けた円ベースがあります。品目「コーヒー豆」は2010年から2011年にかけて契約通貨ベースで約1.47倍、円ベースでは約1.34倍。2020年から2025年は品目「コーヒー豆・カカオ豆」で契約通貨ベース約3.3倍、円ベース約4.6倍でした(倍率はいずれも月次値の年平均から計算)。為替が値上がりを削った年と上乗せした年を、同じ統計で見比べます。 -
歴史・文化
コーヒーの値上がりは店頭にどれだけ届いたか|輸入・メーカー出荷・小売・喫茶店で違う上がり方と時間差
生豆の平均輸入単価は2020年の289円/kgから2025年に1,010円/kgへ上がりましたが、消費者物価指数(2020年=100)の2025年平均は、コーヒー豆204.8、インスタントコーヒー123.4、喫茶店のコーヒー115.3でした。輸入から店頭へ、段階が進むほど上がり方が小さくなること、メーカーの出荷段階と店頭で動く時期がずれることを、貿易統計・消費者物価指数・企業物価指数と内閣府の報告で順にたどります。 -
歴史・文化
EUDRとコーヒー|いつから・どの豆が対象か、2度の適用延期と溶解コーヒーを加える委任規則の現状
EUの森林破壊防止規則(EUDR)は、生豆や焙煎豆などHS0901のコーヒーについて、森林破壊フリーであること・生産国の関連法令に従って生産されたこと・デューディリジェンス・ステートメント(2025年の改正後は簡易申告も含む)の対象であること、の3条件をすべて満たさない限り、EU市場での流通とEUからの輸出を禁じています。適用日は2度延びて2026年12月30日に。溶解コーヒーを加える委任規則は採択済みで、2026年9月時点で官報には未掲載です。条文と農林水産省の案内から整理します。 -
精製・焙煎
コーヒー精製の排水|CODが4千から5万mg/Lまで割れる理由と、川への影響・処理でどこまで下がるか
ウォッシュト精製の排水は、COD(化学的酸素要求量)が数千mg/Lとも5万mg/Lとも報告されます。値が10倍以上違うのは、排出口の水か川の水か、洗浄水か浸出液か、平均か最大値かが資料ごとに違うためです。エチオピアの河川調査やコロンビアの研究をもとに、数字の読み方、川の生き物への影響、湿地などの処理でどこまで下がるかを整理します。 -
精製・焙煎
コーヒー精製の水使用量|「1kgあたり何L」の分母は4種類、40〜50Lから1L前後まで減らす技術
コーヒーの精製に使う水は「1kgあたり40〜50L」とも「2〜10L」とも言われますが、1kgが乾燥パーチメントか生果実か生豆かで意味が変わり、分母をそろえても方式や設備の状態で値は大きく違います。コロンビアのCenicafé、FAO、エチオピアの調査を分母ごとに並べ、機械で粘液質を落として1L前後まで減らす技術と、1杯130Lのウォーターフットプリントが別の量である理由を整理します。 -
歴史・文化
コーヒーのカーボンフットプリント|1kgで0.26kgか、消費まで含めた15kgか——単位と境界で桁も符号も変わる理由
コーヒー1kgの温室効果ガスは、研究によって0.26kgとも、消費まで含めて15kgとも書かれ、マイナスとする整理まであります。食い違いの正体は、生果実・乾燥パーチメント・生豆のどれを1kgと数えるか、農場の門までか、乾式工場への搬入までか、消費・廃棄まで(焙煎以降は別の研究の値を足したもの)か、樹木が蓄える炭素を含めるかの違いです。4つの一次資料の定義を並べ、数字の読み方と、排出が多い工程を整理します。 -
産地
エチオピアの森林コーヒー|発祥の森で採る生産体系と、低い単収でも森を残す仕組み
アラビカコーヒーの故郷エチオピア南西部には、森に自生するコーヒーを採る「森林コーヒー」が今も残ります。単収は約250kg/haと低く、森を伐らずに収入を増やす道として、付加価値(単価)を高めることと収入源の多角化が挙げられています。フォレスト・セミフォレストなどの生産体系、参加型森林管理と認証が農家の収入に与えた効果と限界、気候変動下の見通しを、一次資料で整理します。 -
産地
コーヒーの単収はなぜ国で倍違うのか|ベトナムとブラジルのkg/haを品種・密植・灌漑・施肥で読む
1ヘクタールから採れるコーヒーの量は、ベトナムでは約3トン、ブラジル全体では2トン弱と大きく違います。ただし品種をそろえると差は縮みます。米国農務省(USDA)とブラジル国家食糧供給公社(Conab)の単収を単位ごとに読み比べ、アラビカかロブスタか、植栽密度、灌漑、そして灌漑と並べて挙げられる化学肥料の多投という要因を、試験データと報告書で確かめます。 -
産地
コーヒー栽培の適温は何度か|18〜21℃・15〜24℃・飽差0.82kPa、基準で変わる条件
アラビカコーヒーの適温は「18〜21℃」とも「15〜24℃」とも書かれます。この差は、年平均気温の文献値か、基準も出典も書かれていない手引きの帯か、生育段階ごとの生理か、収量データかという、数字の性格の違いから生まれます。気温に加えて降水量・標高・乾季、そして収量データの解析で示された飽差(VPD)0.82kPaの閾値まで、一次資料で整理します。 -
産地
コーヒーノミキクイムシとは|年5億ドルの被害額と、温暖化で高地へ登る害虫
コーヒーノミキクイムシ(Hypothenemus hampei)は、実の中の種子に潜って増える小さな甲虫です。国際コーヒー機関(ICO)が2009年に示した「年約5億ドル」の被害推計と後年の論文の数字の関係、生活史、国別の被害率、総合防除の費用、温暖化で標高の高い産地へ広がる知見を、一次資料の数値で整理します。