Coffee Pick Lab– Author –
Coffee Pick Lab は、コーヒー知識メディア Coffee Pick をつくっている編集ラボです。国際コーヒー機関や全日本コーヒー協会の統計、ISO や公正競争規約などの規格・法令、査読論文、生産国の公的資料——一次資料を原典で読むことを出発点にしています。英語や現地語の資料の読み解きと下書きにはAIを使い、数字・年代・固有名詞は人が出典に当たり直して、裏が取れないものは落としてから公開します。編集方針と制作工程は運営者情報にまとめています。
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精製・焙煎
コーヒー精製の水使用量|「1kgあたり何L」の分母は4種類、40〜50Lから1L前後まで減らす技術
コーヒーの精製に使う水は「1kgあたり40〜50L」とも「2〜10L」とも言われますが、1kgが乾燥パーチメントか生果実か生豆かで意味が変わり、分母をそろえても方式や設備の状態で値は大きく違います。コロンビアのCenicafé、FAO、エチオピアの調査を分母ごとに並べ、機械で粘液質を落として1L前後まで減らす技術と、1杯130Lのウォーターフットプリントが別の量である理由を整理します。 -
歴史・文化
コーヒーのカーボンフットプリント|1kgで0.26kgか、消費まで含めた15kgか——単位と境界で桁も符号も変わる理由
コーヒー1kgの温室効果ガスは、研究によって0.26kgとも、消費まで含めて15kgとも書かれ、マイナスとする整理まであります。食い違いの正体は、生果実・乾燥パーチメント・生豆のどれを1kgと数えるか、農場の門までか、乾式工場への搬入までか、消費・廃棄まで(焙煎以降は別の研究の値を足したもの)か、樹木が蓄える炭素を含めるかの違いです。4つの一次資料の定義を並べ、数字の読み方と、排出が多い工程を整理します。 -
産地
エチオピアの森林コーヒー|発祥の森で採る生産体系と、低い単収でも森を残す仕組み
アラビカコーヒーの故郷エチオピア南西部には、森に自生するコーヒーを採る「森林コーヒー」が今も残ります。単収は約250kg/haと低く、森を伐らずに収入を増やす道として、付加価値(単価)を高めることと収入源の多角化が挙げられています。フォレスト・セミフォレストなどの生産体系、参加型森林管理と認証が農家の収入に与えた効果と限界、気候変動下の見通しを、一次資料で整理します。 -
産地
コーヒーの単収はなぜ国で倍違うのか|ベトナムとブラジルのkg/haを品種・密植・灌漑・施肥で読む
1ヘクタールから採れるコーヒーの量は、ベトナムでは約3トン、ブラジル全体では2トン弱と大きく違います。ただし品種をそろえると差は縮みます。米国農務省(USDA)とブラジル国家食糧供給公社(Conab)の単収を単位ごとに読み比べ、アラビカかロブスタか、植栽密度、灌漑、そして灌漑と並べて挙げられる化学肥料の多投という要因を、試験データと報告書で確かめます。 -
産地
コーヒー栽培の適温は何度か|18〜21℃・15〜24℃・飽差0.82kPa、基準で変わる条件
アラビカコーヒーの適温は「18〜21℃」とも「15〜24℃」とも書かれます。この差は、年平均気温の文献値か、基準も出典も書かれていない手引きの帯か、生育段階ごとの生理か、収量データかという、数字の性格の違いから生まれます。気温に加えて降水量・標高・乾季、そして収量データの解析で示された飽差(VPD)0.82kPaの閾値まで、一次資料で整理します。 -
産地
コーヒーノミキクイムシとは|年5億ドルの被害額と、温暖化で高地へ登る害虫
コーヒーノミキクイムシ(Hypothenemus hampei)は、実の中の種子に潜って増える小さな甲虫です。国際コーヒー機関(ICO)が2009年に示した「年約5億ドル」の被害推計と後年の論文の数字の関係、生活史、国別の被害率、総合防除の費用、温暖化で標高の高い産地へ広がる知見を、一次資料の数値で整理します。 -
品種
耐病性品種はなぜ破られるのか|ティモール・ハイブリッドの抵抗性とさび病の「レース」
さび病に強いはずの品種が、ある年から発病する——ホンジュラスのレンピーラで2017年に確認された現象です。耐病性の多くはティモール・ハイブリッドに由来しますが、病原菌には抵抗性を乗り越える「レース」があり、確認される数は増えてきました。一部は30年以上使われてきた抵抗性と破られた実例、23地点・29品種の試験を一次資料で並べます。 -
品種
さび病で収量はどれだけ落ちるのか|「最大35%」「35〜50%」「75%超」はそれぞれ何の値か
コーヒーさび病による減収は「最大35%」とも「35〜50%」「75%超」とも書かれます。35%は中米などの近年の流行を記した総説の値、35〜50%はその総説ともう1本の文献を並べて引いた論文の値、75%超は激甚な場合の値で、それぞれ前提が違います。その年の損失と翌年に持ち越す損失を分けて測った実験も含め、数字の定義を一次資料でほどきます。 -
品種
2012〜13年 中米のさび病|被害は270万袋か350万袋か、数字は誰がいつ出したのか
2012〜13年に中米を襲ったコーヒーさび病の被害は、「270万袋・17.1%減」とも「350万袋」とも、のちには「14.7%減」とも伝えられました。違いは、損失の見込みか生産量の前年比か、メキシコを含むか、損失と分母で地域の書き方がそろっているか、いつの推計かから生まれます。ICO・PROMECAFÉ/IICAの一次資料を時系列に並べ、230万袋→270万袋→350万袋と更新された被害推計と、流行を後押しした気象条件を整理します。 -
品種
コーヒーさび病とは|1861年の記録から約70か国へ広がった葉の病気
コーヒーさび病は、菌 Hemileia vastatrix が葉に取りつき、早い落葉を通じて収穫を細らせる病気です。1861年にヴィクトリア湖畔で記録され、1869年に学名が付き、セイロンでの流行から急速に広がって1970年にはブラジルへ渡りました。雨と風が胞子を運ぶ仕組み、温度で発病までの日数が変わる実験、セイロンの流行の年が資料で1868年と1869年に分かれている点を一次資料で整理します。 -
コーヒーと体
カフェイン含有量の早見表|コーヒー・玉露・エナジードリンクの本当の比較
「カフェインが多い飲み物」の代表はコーヒーだと思われがちですが、100mlあたりの濃度で見ると玉露のほうが高く、エナジードリンクは製品による幅が非常に大きいのが実態です。厚生労働省・農林水産省が示す含有量データをもとに、濃度と1回に飲む量を分けて比較する早見表を作り、誤解の生まれやすい「どれが一番多いか」に一次資料で答えます。 -
コーヒーと体
コーヒーとアクリルアミド|焙煎で生まれる物質と「基準値がない」理由
アクリルアミドは、炭水化物を多く含む食品を高温で加熱したときに意図せず生成する物質で、焙煎工程のあるコーヒーにも含まれます。日本には食品中の基準値がなく、農林水産省は低減の取り組みと含有実態を、欧州食品安全機関はリスク評価を公表しています。「基準値がない」ことが何を意味するのかを含めて、一次資料で整理します。